AWSのHoneycodeリリース、GoogleのAppsheet買収など2020年はNoCodeを取り巻く環境が大きく変化していきました。海外では既にNoCodeを用いて開発したサービスを運営する企業も数多くあり、大手プレイヤーの参入によりいよいよ本格的な普及に向けて動き出したという状況になってきました。
アメリカのリサーチ企業、フォレスター社によれば2021年のNoCodeの市場規模は220億ドルになると予想され、今後も拡大が見込まれています。
日本ではようやく「NoCode」という言葉が認知されてきた感がありますが世界ではすでに大きく注目されており、今後もこの流れは続いていくと思われます。
NoCode(ノーコード)とは、ここ数年で台頭してきたビジュアル・プログラミング・プラットフォームの総称で開発者がコードを書かずにソフトウェアを開発できるようにするものです。
以下の様な特徴を備えます。
NoCodeでは事前に用意されている「部品」を画面上に設置したり、その設定値をセットするだけでアプリケーションを開発できます。
一方、これまでのソフトウェア開発では基本的にプログラミングによって全てを作り上げる必要があります。その結果、生産性に大きな差が出ることになります。
以前、弊社でNoCodeと従来の開発手法で同じ機能を開発し生産性を比較したところ、その差はなんと約6倍!
システム開発の場合、開発期間がそのままコストに直結しますので高い生産性はNoCodeの大きな利点です。
また開発期間が短いということは、市場検証のサイクルを短期間で回したいスタートアップやサービスの変化が常に求められる企業にとってNoCodeを採用することはより良い選択肢になるでしょう。
一方、NoCodeは何もかもが素晴らしいというわけではありません。
事前に用意された「部品」をベースに開発を行うので、採用したプラットフォームで提供されていない機能は実装することができません。
特にこだわったUIの制御は難しい場合が多く、この点が制約になるかもしれません。
(もっとも、多くのNoCodeプラットフォームが基本的な機能は十分実装できており、よほどこだわりが強くない限りはユーザーのニーズを満たすことができるでしょう。)
大きく分類すると以下の2つに分類できます。
1)アプリを開発するもの
2)作業の自動化やアプリを連携させるもの
に分類できます。
1)アプリを開発するもの
Webアプリケーション、モバイルデバイス向けアプリケーションを開発できます。
弊社が使用するBubbleやAdaloなどがこれにあたります。その他スプレッドシートの様にデータベース作成・操作ができるAirTableやバックエンドに特化したXanoなどもあります。
弊社では主に上記のNoCodeプラットフォームを使用し開発を行っています。
2)自動化やアプリを連携させるもの
いわゆるWebサービスや社内のシステム、デジタル資産(例えばExcelで管理したデータなど)を連携させたり、自動的に処理を行ったりさせることができるプラットフォームです。
ZapierやIntegromatがこれにあたります。
例えば、Googleのサービスを使用している場合、
など特定の処理や操作をトリガーにして、色々な処理を自動化することができます。
Zapierでは3000、Integromatでは650を超えるアプリやWebサービスを連携させることが可能です。
弊社ではZapierやIntegromatを使用してシステム間や既存業務との連携部分を開発しています。